
どうも、ともだちのともだちは赤の他人です
今年(2025年)は大阪市の夢洲で日本国際博覧会が開催されます。1970年に開催された日本万国博覧会(大阪万博)も1964年に開催された東京五輪の後に開催された流れを踏襲して、大阪でまた万博が開催されます。
今回の日本国際博覧会については色々と言われていますが、百聞は一見に如かずということで行きたいと思っています。
1970年に開催された日本万国博覧会(大阪万博)を振り返っておくと、当時との違いを知ることによって、今年開催される日本国際博覧会をより違った面で見ることが出来てより一層楽しめると思い、行ってきました。
前日までの予約必須? 太陽の塔 内部観覧の注意点
まず、太陽の塔のオフィシャルサイトを確認すると、「前日までの事前予約制(先着順)です」と書いてあります。
これをみて当日にぷらっと行くのは無理なのかと思って、予約して行ったら。





いや、当日券あるんかい
当日は月曜日ということもあり、他の観覧客が少ないのかと思いきや20人程度はいてびっくり。事前予約をして確実に行けて良かったです。
事前予約をする際に塔内ルールというものがあり、その中には
館内撮影可能場所は、撮影機材の落下のおそれのない塔内部1階(地底の太陽ゾーン及び生命の樹の1階展示フロア)のみです
と書いてあるので、1階から頑張って撮影するかと思い現地に行ったら、


写真 ブレはご勘弁を。右下のスマホケースはEXPO’70パビリオンのものだが、ストラップの色以外は同じもの



いや、撮影できるんかい
落下防止のため、塔内撮影専用のスマホケースに入れて、たすき掛けで持ち歩けば全館撮影が可能です。 良い意味で裏切られましたが、公式サイトの塔内ルールに情報を入れて欲しかった。
スマホケースを装備している間は、ケースの上からスマホの操作となるのでロック解除が困難になります。特に指紋認証は出来なくなるので、画面消灯後のロック時間を変更するなどの工夫は必要になります。
もちろんですが、自分で持ってきたスマホケースでは課金を回避できないのでご注意を。
500円を支払い、誓約書を書いてスマホケースをレンタルしますか?
→はい、します
塔内では必ずたすき掛けで装備してください! 持っているだけじゃ意味がないぞ!
地底の太陽に照らされて塔の内部へ


写真 地底の太陽 映像とプロジェクションマッピングにより当時の世界観を表している
塔の内部に入る前に展示されているのは、「地底の太陽」です。
現在は埋められてしまいましたが、1970年当時、太陽の塔の前にあった「調和の広場」の地下には、過去を示す「根源の世界」があり、「いのち」「ひと」「いのり」をテーマとした構成になっていました。
その「いのり」の中に「地底の太陽」が展示されていました。
現在ある「地底の太陽」は復元されたものですが、3種類の映像とプロジェクションマッピングにより「地底の太陽」に照明と映像が映し出されて、当時の世界観が伝わる展示となっていました。
いざ、太陽の塔の内部へ


写真 生命の樹 音楽も相まって幻想的な空間が広がっています
内部は「生命の樹」があります。「生命の樹」は原生生物から人類に至るまでの生命の進化の過程を表現しています。下から原生類時代~三葉虫時代~魚類・両生類時代~はちゅう類時代~哺乳類時代の生物が33種類展示されています。
太陽の塔は1970年の万博当時、先程の「地底の太陽」があった地下展示(過去)から空中展示(未来)をつなぐ役割をしていました。当時は4基のエスカレーターを乗継ぎ、右腕内の5基目のエスカレーターで空中展示に至るようになっていました。
つまりは、地下展示(過去)から「生命の樹」の登って哺乳類時代(現在)に至り、空中展示(未来)へ続いていく展示だったということです。
EXPO‘70パビリオンは当時の熱気と歴史を知れます
太陽の塔から東に400m程度のところにEXPO‘70パビリオンがあります。
1970年の万博当時は「鉄鋼館」でしたが、現在は日本国際博覧会(大阪万博)の映像・写真や当時使われていたものが展示されており、万博の熱気や歴史を振り返ることが出来ます。入場料500円で本館と別館に入れます。


写真 左はEXPO’70パビリオン 右は本館の展示
写真右下の料金表は、当時の物価を感じつつ、特別割引入場券の対象は「戦傷病者手帳」や「被爆者健康手帳」を所持する者とある。戦後から24年経った当時は、まだ戦争は近い存在だったことが伺える。
写真右上の「万博見学の七つ道具」は今年開催の万博でも使えるかも(笑)「ズック靴」に時代を感じつつ、ビニール風呂敷は本当に使っていたのかは流石に疑問。
現代では、方位磁石と小銭はスマホで代用。「ズック靴」はスニーカーとして考えて、現代でも通用するのはグラサン、ズック靴、帽子と折り畳み椅子ってところでしょうか。


写真 本館展示のテーマ館のジオラマや会場図



自分的には当時の会場図やジオラマ、ペーパークラフトをみて、当時はどんな風にみえていたのかを想像するのが好きです。


写真 左の黄金の顔は近くでみると大きく感じる。いや遠くにあって小さくみえていただけか
別館には、万博のテーマであった「人類の進歩と調和」についての展示。テーマ館の写真や当時の人たちがみていた近未来を感じることが出来ます。
別館のメインの展示は当時太陽の塔に設置されていた黄金の顔。ということは、今ある太陽の塔の頂部にある黄金の顔は2代目です。
写真右下のリニアモーターカーのデザインに時代を感じる。幅を広く取って窓を大きく自然光を取り入れるリビングにいるような内装でした。デザインの変成をまとめると面白いかもしれません。
写真右上はホステスさん達が着用していたユニホームが展示。写真のユニホームはテーマ館のもの。他のユニホームも当時のトレンドであったミニスカートがほとんど。


写真 太陽の塔内部にあった生物模型の一部も展示されています
模型の色使いに見覚えがあると思ったら、模型を製作したのはウルトラマンでお馴染みの円谷プロダクションらしいです。
当時の会場図を持って万博公園を巡ろう♪


写真 EXPO‘70パビリオン限定のクリアファイル 定価は350円(税抜き)
EXPO‘70パビリオンの受付で当時の会場図が透けて見えるクリアファイルを発売しています。このクリアファイルはEXPO‘70パビリオン限定なので、ミュージアムショップには売っていません。
このクリアファイルに万博記念公園の園内マップを入れると…


写真 当時の会場図と今の園内マップが重なる
万博記念公園の園内マップと当時の会場図が重なるように出来ています。これを持って公園を歩くとパビリオン跡地を地図を見ながら巡ることができます。



ちなみにソ連館の跡地はあじさいの森になっているぞ
実際に園内マップをファイルに入れて園内を散策してみました。


写真 アメリカ館の跡地
月に石でお馴染みだったアメリカ館の跡地はアスレチックになっていました。写真では伝わりにくいですが、なぜか窪地になってると思ったら、パネル展示に答えがありました。写真では確認しづらいので以下に掲載します。
地表面から6m掘り下げ、外周に約7mの高さのアスファルト・ブロック張りの土手を盛りあげ、その上を長径142m、短径83.5mの長円形の膜で覆った空気膜構造になっていました。
パネルにあるアメリカ館の写真をみたら、東京ドームと同じ膜構造でした。 東京ドームより前に同じ構造で建てられていたとは知りませんでした。
まとめと感想
太陽の塔→EXPO’70パビリオン→園内巡りという順番で案内しました。中央口から近い順になりますので、恐らく迷うことはないと思います。
太陽の塔でテーマ館の一部を体感して、EXPO’70パビリオン本館で万国博覧会というものはどんなものだったのかを知り、別館で当時、想像していた近未来と黄金の顔の迫力を体感出来ます。園内巡りは当人によって感想はまちまちでしょうが、会場の広さやどこにどんなパビリオンがあったのかを体感出来ます。
特に当時の思い出があれば、会場図と見合わせて園内を巡ると過去と今を比較できますので、是非にクリアファイルをお買い求めてから園内巡りをオススメしたいです。
最後まで、読んでいただきありがとうございました。
おまけ EXPO’70パビリオンで企画展をやってたよ
偶然、EXPO’70パビリオンで企画展(1970年大阪万博 ユニホームコレクション)をやっていましたので寄ってみました。
別館にもありましたが、ホステスさん達が着用していたユニホームと写真が展示されていました。


写真 左からガス館、日本館、日立グループ館 当時トレンドだったミニスカートやパンタロンが多かった
展示の説明には、開催当時はフォーマルな装いだったのが、ユニホームによってファッション意識が変わり、閉館に近づくにつれてカジュアルな服装が増えたとありました。
当時はまだまだ和服で街を歩いていた時代で、これらのユニホームによってファッション意識変化したイベントだったそうですよ。



当時のトレンドに合わせた素敵な衣装だとは思うけど、マネキンだから良く見えてる部分もあるかと…



不服そうな顔して。正直に言いなさいよ



正直、人を選ぶ服だなと。脚がシュッツとしていて、細身でないと似合わないものを着せられてたのか…と思った



メンズで言うところのLEONなどで出てくる服装を見せられている感じ。それ欧米人の体格に合わせたものをだされてもねぇ



当時のトレンドに合わせた、華やかな晴れ着ってことでいいでしょうが。あんたのファッションセンスで判断されるのはお門違いってもんよ
※実際に先に観覧していた女性の方から「かわいい!」と絶賛の声を聞きました



じゃあ、誰なら似合うと思うのよ



燃えろロボコンのヒロイン ロビーナちゃん(加藤夏希さん)でしょ


引用 石ノ森プロ・東映 左 ロビーナちゃん(加藤夏希)



また懐かしいものを



思いつくものがこれしかないことに、成長してないなと感じたよ
衣装の他にもデザインスケッチが展示されていました。


写真 大丸デザインセンターのスケッチ
いや、やっぱり欧米人を想定して作られた衣装じゃん。「人類の進歩と調和」の調和はどこにいった?
だめじゃん!
※オチに使ってしまいましたが、ユニホームが欧米人想定だった訳ではありません。あくまでデザインスケッチの顔が欧米人だったことから勝手に想像した個人の感想なので悪しからず。
企画展は当時のファッションを知れてよい展示でした。ファッションにも時代があるということを改めて認識しました。万博をきっかけに日本のファッションは大きく進歩したかもしれませんが、調和はまだだったようです。