博多から日帰りOK!半日で回れる門司港観光モデルコース

アイキャッチ半日で回れる門司港観光

博多で観光を計画している方の中には、「もう少し落ち着いた場所にも行ってみたい」と感じる方も多いのではないでしょうか。

そんな方におすすめしたいのが、博多から電車で約1時間で行ける門司港観光です。門司港は、鉄道や歴史にまつわるスポットが集まり、しかも比較的混雑が少なく、ゆったりと観光できる穴場エリアです。

→先にモデルコースの地図を確認したい方はこちら

この記事では、暑い日も雨の日も安心な屋内観光スポットを中心に、半日で回れる門司港観光モデルコースを紹介します。

さらに、博多より宿泊費を抑えたいかつ直前でも安心して予約したい場合は、小倉を拠点にするのもおすすめ。小倉宿泊のメリットについては、以下の記事で詳しく紹介しています。

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目次

門司港観光は「半日」で十分楽しめる?

博多や小倉から日帰りで訪れる人が多い門司港ですが、「半日でどこまで楽しめるのか?」 と疑問に思う方もいるかもしれません。

実際に訪れてみると、門司港は観光スポットが駅周辺にぎゅっと集まっており、徒歩移動だけで主要な見どころを回ることができます。博多と比べても混雑が少なく、落ち着いた雰囲気の中でゆったり観光できるのも魅力でした。

鉄道好きに人気の「九州鉄道記念館」や、雨の日でも安心して楽しめる「関門海峡ミュージアム」、さらに名物グルメ「焼きカレー」まで、半日でも十分に満足できます。

博多から日帰りOK!門司港へのアクセス

博多から門司港までは、電車を利用すれば約1時間30分ほどで到着します。新幹線と在来線を組み合わせるルートが最も一般的で、日帰り旅行にもぴったりです。

小倉経由のアクセスと所要時間・料金目安

博多から門司港までは、小倉駅を経由するのが一般的です。各ルートの目安は以下の通りです。

  • 新幹線(博多→小倉→門司港):片道 2,930円(自由席)/所要時間 約40分
  • 在来線特急(博多→小倉→門司港):片道 2,330円(自由席)/所要時間 約90分
  • 在来線特急(博多→門司港直通):片道 2,330円(自由席)/所要時間 約70分

新幹線と在来線特急の差は約700円。時間を優先するなら新幹線、在来線特急でのんびり旅を楽しむのもおすすめです。

小倉は北九州の交通の拠点駅で、門司港へもアクセス抜群。駅周辺にはビジネスホテルから観光に便利なホテルまで多数揃っており、博多より宿泊費を抑えられるのも魅力です。

 

 

野球観戦やライブ遠征と組み合わせて宿泊するのにも最適。時間に余裕を持って門司港観光を楽しみたい方は、小倉を拠点にすると快適で経済的な旅になります。

門司港観光モデルコース(半日プラン)

門司港は駅周辺に観光スポットが集中しており、半日あれば主要な見どころを効率よく回れるのが魅力です。実際に訪れた際も、徒歩移動だけで十分に楽しめました。ここでは、博多から日帰りで訪れる方向けに、半日で巡れるおすすめのモデルコースをご紹介します。

門司港駅【滞在:約10分】

駅に着くや否や、ここから観光地です。

門司港駅

写真だけでは伝わりにくいですが、レトロ感あふれる駅舎となっています。

門司港駅は1914年(大正3年)に建てられた木造駅舎で、左右対称の駅舎は西洋風なものとなっています。現在の駅舎は、2019年に保存修理が終わった駅舎ですが、100年以上前の雰囲気を残す歴史的な建物です。

門司港駅は「九州最北端のJR駅」としても知られています。かつてはブルートレインをはじめとする長距離列車の発着駅でもあり、多くの旅人がここから九州へ足を踏み入れ、九州から本州へ旅立つ駅でした。

現在は観光拠点の駅となっていますが、駅舎そのものが鉄道遺産として大きな魅力を持っています。

バナナの叩き売り発祥の地

駅を出てすぐの場所にあるのが、「バナナの叩き売り発祥の地」の石碑です。観光名所というより小さな記念碑ですが、門司港の歴史を語る上では欠かせない場所です。

バナナの叩き売りの地

「バナナの叩き売り」に発祥なんてあるものかと思いましたが、日本遺産に登録されています

大正から昭和初期にかけて、門司港は台湾やフィリピンから届いたバナナの輸入拠点でした。当時のバナナはまだ珍しい果物で、庶民にとってはちょっとした高級品でした。

バナナは船で一度に大量に運ばれるため、鮮度が落ちる前に売り切る必要がありました。そこで考え出されたのが、威勢のよい口上とともに値段を下げて売りさばく「バナナの叩き売り」です。その賑やかな販売風景は、やがて門司港の名物となりました。

現在ではスーパーでおなじみのバナナですが、叩き売りのスタイルは観光客向けに受け継がれ、2017年には日本遺産にも認定されています。年末のアメ横で限定スイーツを威勢よく売るような光景を思い浮かべれば、当時の港町の活気を少し感じられるかもしれません。

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九州鉄道記念館【滞在:60分】

門司港駅から歩いて5分程度のところに、「九州鉄道記念館」があります。入館料は大人300円、中学生以下150円です。

九州鉄道記念館

九州鉄道記念館は、他のJR系の鉄道博物館と比べると規模は小さいですが、ココの魅力は車内見学OKなところ。

他の鉄道博物館でも車内に入れるのは普通ではないかと思いますが、九州鉄道記念館の車内見学は座席に座っても大丈夫です。

前頭部展示の車両に至っては、運転席に座って運転機器を触って動かしてもOKです。

触って座ってOKだからといって、飲食や乱暴に扱うのはダメです

九州鉄道記念館で車内見学できる車両は、冒頭のクハネ481、クハネ581、14系寝台客車の3つ。特に印象的だったのは、同じ寝台車両でも雰囲気がまったく違うクハネ581と14系寝台です。

クハネ581と14系寝台客車の車内の違い
14系寝台の車内

対して14系寝台は、最初から寝台専用として設計されています。

普段の旅行ではまず体験出来ない空間に入れるのはとても貴重な体験で、「当時の長距離移動はこうだったのか」と自然に想像が膨らみます。

ドラマでしかみたことない光景が目の前にある感動。流石に寝っ転がてはいませんが、はしごはどのように開くのかを試してみました

関門海峡ミュージアムで海峡の歴史を体感【滞在:90分】

門司港観光でぜひ立ち寄りたいのが「関門海峡ミュージアム」。コンセプトは「関門海峡をまるごと楽しむ体験型博物館」。展示だけでなく街並み再現や展望デッキなど見どころが多く、じっくり時間をとって楽しめるスポットです。

無料で楽しめるエリア

まずおすすめしたいのが「海峡レトロ通り」。大正時代の門司港の街並みを再現した空間で、店先に近づくと音声が流れるなど、まるで映画のセットに迷い込んだような雰囲気を味わえます(1・2階・無料エリア)。

海峡レトロ通り1
海峡レトロ通り2

さらに4階には「プロムナードデッキ」があり、関門海峡を一望できます。大正・昭和の豪華客船をイメージしたデザインで、レトロ感たっぷり。併設のカフェ「クルーズカフェキャナル」では、海を眺めながら優雅に一息つけます。

カフェの詳細はこちらクルーズカフェキャナル

有料展示エリア(大人500円/小中学生200円)

プロムナードデッキを抜けると有料展示エリアへ。ここで必見なのが「海峡アトリウム」です。2階から4階まで吹き抜けになった大空間で、日本最大級のスクリーンに映し出される迫力映像を楽しめます。

セイルスクリーン

スクリーンが横に広がるスクリーンで、立体的感があり迫力満点です

放映スケジュールは以下のようになります。(引用:門司港レトロHP

映像テーマ「水景」
・光と音楽の海 9:30/11:30/13:30/15:30
・ 海峡の一日 10:30/12:30/14:30/16:30

映像テーマ「歴史」
・ 門司港ものがたり 10:00/12:00/14:00/16:00
・ 古今関門海峡絵巻 11:00/13:00/15:00

30分ごとに上映があるので、待ち時間は少なめ。上映時間外は「海峡歴史回廊」で関門海峡に関連する歴史を学んだり、スロープ壁面の大型画面で「はっけん!お魚ずかん」や「関門海峡近代化クイズ」などのコンテンツを楽しんだりできます。

海峡歴史回廊の写真

人形や模型が多く、展示に飽きずにまわれます

海峡歴史回廊は、関門海峡に関連する歴史を人形や模型を用いた展示となっています。源平合戦や巌流島の決闘から下関戦争や欧州航路の開港などの中世から近代までの歴史を紹介しています。

海峡体験ゾーン

子供向けという感じはしますが、大人でも普通に楽しめる

海峡体験ゾーンは、漁業や海運で働く人達の体験が出来るゾーン。手旗信号の体験やダイバーになって魚を探すゲームや関門海峡を操船するゲームなど漁業や海運の仕事を疑似体験できます。

全体を通じて混雑が少なく、「海峡アトリウム」は30分おきの上映があるのでどれかの上映テーマを体験することができます。学び・遊び・休憩まで揃った、門司港観光の目玉スポットです。

展望チケットの事前予約がおすすめ

関門海峡ミュージアムの有料エリアチケットは当日窓口でも購入できますが、事前に予約しておくとスムーズです。ネットから簡単に予約できるので、混雑を避けたい方におすすめです。

門司港の名物といえば「焼きカレー」。ご飯にカレーをかけ、チーズや卵をのせてオーブンで焼き上げたもので、昭和30年代に門司港の喫茶店で生まれたと言われています。今では観光客向けの定番グルメとなり、駅周辺には焼きカレーを出すお店が数多く並んでいます。

焼きカレー専門店「BEAR FRUITS」

焼きカレーとビールは意外といい組み合わせ

その中から今回訪れたのは、焼きカレー専門店「BEAR FRUITS」。注文したのは人気メニューの「スーパー焼きカレー」と、ご当地クラフトビール「門司港ビール ヴァイツェン」です。チーズがとろけて熱々、スプーンを入れると中から半熟卵がとろり。濃厚な味わいに、ビールの爽やかさがよく合いました。

門司港観光の合間に立ち寄るランチとしてぴったりで、「せっかくなら本場で一度は味わいたい」と思えるご当地グルメでした。

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おすすめ観光スポットまとめ(時間があれば行きたい場所)

今回のモデルコースでは主要なスポットを巡りましたが、門司港にはまだまだ見どころがあります。半日では時間が足りなかったものの、次回は立ち寄りたいと思ったスポットをいくつか紹介します。滞在時間に余裕のある方は、ぜひコースに組み込んでみてください。

旧門司税関(赤レンガの建物、無料で入れる観光スポット)

赤レンガ造りが美しい歴史的建築物。館内は無料で入ることができ、展示室や展望室から門司港の街並みを一望できます。写真映えするスポットとしても人気です。

旧大阪商船ビル

アール・デコ様式の外観が特徴的な建物で、内部にはギャラリーや展示室があります。門司港が国際貿易港として栄えた時代を感じられる文化財です。

海峡プラザ

門司港レトロ地区の中心にある商業施設。焼きカレーをはじめとしたグルメやお土産店が並び、食事や買い物に便利です。旅の締めくくりに立ち寄るのもおすすめ。

門司港で味わいたいご当地グルメ

焼きカレー(実際に体験)

ランチは名物「焼きカレー」でも紹介しましたが、門司港名物といえば「焼きカレー」。

カレーライスにチーズと卵をのせてオーブンで焼き上げた、ご当地グルメです。香ばしいチーズの風味とスパイシーなカレーが絶妙で、半日観光のランチにぴったりでした。

バナナスイーツ

門司港はかつてバナナの輸入港として栄えた街。その歴史にちなみ、今ではバナナを使ったスイーツも名物になっています。今回は食べられませんでしたが、観光客に人気があるのはバナナソフトやバナナカステラ。次回はぜひ試してみたい一品です。

海鮮丼(唐戸市場)

時間に余裕があれば、船で関門海峡を渡り、下関の唐戸市場へ行くのもおすすめです。新鮮な海鮮丼や寿司を楽しめることで有名。今回は立ち寄れませんでしたが、門司港観光と組み合わせることでグルメ旅の幅が広がります。

実際に歩いてみた感想

当初は「九州鉄道記念館」だけを目当てに門司港へ向かいました。6月で雨の心配があったため、駅から近く室内施設が充実している点を重視して選びました。

正直なところ、鉄道記念館以外はあまり期待していませんでした。ところが実際に歩いてみると、復元された門司港駅の雰囲気や、関門海峡ミュージアムの充実さなど、想像以上に楽しめるスポットが多く驚きました。

特に印象に残ったのは「落ち着いた雰囲気」です。博多や小倉に比べて人も少なく、雨でも安心して回れる観光地としては非常に快適でした。短時間ながら充実した半日観光になったと思います。

次に訪れるときは、旧門司税関や大阪商船ビル、海峡プラザにも立ち寄ってみたいです。想像以上に奥深い街だったので、「半日で十分楽しめる」だけでなく、「次回も訪れたい」と思える観光地でした。

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まとめ|博多から日帰りOK!半日で回れる門司港観光モデルコース

博多から電車で約1時間。門司港は、駅周辺に観光スポットがまとまっているため、半日でも十分に楽しめる観光地でした。

実際に訪れた「門司港駅」「九州鉄道記念館」「関門海峡ミュージアム」「焼きカレー」の4つを中心に巡れば、所要時間はおよそ3〜4時間。雨の日でも安心して過ごせ、博多比べて落ち着いた雰囲気のなかで観光できました。

また、時間に余裕がある方は「旧門司税関」や「海峡プラザ」に立ち寄ったり、船で唐戸市場まで足をのばして海鮮丼や寿司を味わうのもおすすめです。

短時間でも満足度の高い門司港観光。博多からの日帰りや、小倉宿泊と組み合わせた旅行プランにぜひ加えてみてください。

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