箱根観光の王道ルートといえば、「箱根ゴールデンコース」です。
箱根湯本を起点に、強羅・大涌谷・芦ノ湖を巡るルートで、多くの観光客が利用しています。
一方で、混雑対策として「箱根ゴールデンコース」を逆に回る「逆回りルート」も提案されています。
しかし、これらはいずれも箱根湯本を起点としているため、箱根湯本周辺の混雑を避けることは難しいのが実情です。
そこで本記事では、発想を変えて「箱根湯本を使わないルート」として三島から箱根に入る「三島発・超逆回りコース」を紹介します。
本記事では、このルートの実用性を実体験ベースで解説します。
※記事内にはアフィリエイトリンクを使用しています。紹介する内容は実体験・調査に基づいています。
【実体験】三島発「超逆回りコース」を検証
実際に三島から箱根へ入るルートが有効なのか、実際に検証してみました。今回紹介するのは、箱根湯本を経由せず、混雑を避けながら観光できるルートです。
本記事では、このルートをもとに「混雑を避けて歴史と温泉を楽しむ箱根日帰りモデルコース」として、実体験ベースで紹介します。
モデルコース全体像(所要時間とルート)
※バスルートは車のルートとして表示していますが、運行ルートを再現したものではありません
今回のルートの所要時間は、おおよそ5〜7時間程度です。
日帰りでも十分に回ることができるボリュームとなっています。
主なルートと移動時間は以下の通りです。
・三島 → 元箱根(バス):約40分
・元箱根 → 龍宮殿:約10分
・日帰り温泉龍宮殿 → 桃源台:約20分
・桃源台 → 大涌谷:合計約40分(待ち時間含む)
・大涌谷→強羅:合計約40分(待ち時間含む)
各地の滞在時間は以下の通りです。
・箱根神社:約30分
・箱根関所:約40分
・日帰り温泉龍宮殿:約1時間
三島→元箱根
三島駅南口の5番のりばから出ている、東海バス「三島線(元箱根港行)」に乗車します。
乗車時間はおよそ40分で、終点の元箱根港に到着します。
このルートは箱根フリーパスのエリア内であるので、追加料金なしで利用可能です。
ただし、この路線は本数が少なく、8時〜16時の時間帯で1時間に1本の運行となっています。そのため、1本逃すと次のバスまで長時間待つことになるため、事前に時刻を確認しておくことが重要です。
三島駅の時刻表については、以下に載せておきます。
私が利用した日曜日の8時15分発の便では、出発5分前の時点でほぼ満席となっており、座れない乗客もいる状況でした。

確実に座りたい場合は、発車10分以上前に並ぶことをオススメします
この路線は比較的広い道路を走行する区間が多く、実際に往復ともに大きな渋滞はなく、ほぼ定刻通りに到着しました。
なお、アクセス時間だけで見ると、小田原から出ているバス(箱根町線)を利用する方が、元箱根港へは早く到着できます。
本記事で紹介している三島ルートは、あくまで混雑を避けて観光することを重視したルートです。
箱根神社 (混雑状況と見どころ)


私が箱根神社に到着したのは、日曜日の10時40分でした。
すでに多くの観光客がいましたが、参拝自体はほとんど並ばずに行うことができました。


一方で、名物の「平和の鳥居」の撮影には行列ができており、待ち時間はおよそ20分程度でした。



写真撮影を重視する場合は、時間に余裕を持つ必要があります
箱根神社は箱根大神(はこねのおおかみ)をお祀りしている神社で、開運厄除・心願成就・交通安全などのご利益で知られています。
参拝の作法については、以下を参考にしてください。
箱根関所(歴史と立地)


私が訪れたのは日曜日の9時頃(開館直後)でしたが、観光客はそれほど多くなく、比較的落ち着いた雰囲気でした。
箱根神社周辺と比べても人は少なく、ゆっくり見て回ることができます。
滞在時間の目安は30〜40分程度です。
施設内では江戸時代の関所の様子が再現されており、当時の取り締まりの様子や建物の構造を実際に見ることができます。



箱根が江戸の防衛拠点であったことを体感できる場所であり、単なる観光地とは異なる視点で箱根を理解できるスポットです
また、展示は日本語中心で構成されているため、外国人観光客は比較的少なく、落ち着いて見学できる点も特徴です。


写真 遠見番所からの景色
遠見番所からは芦ノ湖や街道を見渡すことができ、当時の見張りの役割を感じられる場所となっています。



富士山と芦ノ湖を一望できる景色は、箱根の中でも屈指のビュースポットです
公式情報は以下の通りです。
龍宮殿(日帰り温泉の穴場)


今回のルートの中でも、特に満足度が高かったのが「龍宮殿」。
由緒ある宿として知られていますが、箱根の王道観光ルートから少し外れているためか、訪れた際は利用客も少なく、落ち着いた雰囲気で過ごすことができました。
館内は清潔感があり、いわゆるスーパー銭湯のような使いやすい構造となっています。
温泉は内湯・露天風呂ともに芦ノ湖と富士山を一望できる絶景で、特にガラス張りの内湯からの眺めは印象的でした。
また、サウナと水風呂も設置されており、水風呂には箱根の地下水が使われているため、やわらかく心地よい入り心地です。



観光客で賑わうエリアとは異なり、静かに過ごせる点が大きな魅力です
なお、刺青(タトゥー)は禁止となっているため、家族連れでも安心して利用しやすい環境となっています。
アソビューなら窓口に並ばず、スマホ提示でスムーズに入場できます。
一部プランは窓口よりお得に購入できる場合もあります。
今回は日帰りで利用しましたが、ゆっくり過ごしたい場合は宿泊という選択肢もあります。
宿泊プランをチェック
龍宮殿は本来宿泊施設としての評価も高く、静かな環境でゆっくり過ごしたい方に向いています。
全ての部屋から富士山と芦ノ湖が一望できる純和風旅館です。
龍宮殿 → 桃源台(バス移動)
龍宮殿から桃源台へはバスで移動できますが、この区間は箱根フリーパスの対象外です。
箱根登山バスではなく伊豆箱根バス(西武系)の路線のため、運賃は別途必要になります。
桃源台までは約20分、運賃は470円でした。交通系ICやクレジットカードのタッチ決済にも対応しています。
なお、海賊船を楽しみたい場合は箱根町までバスで移動するのも選択もあります。こちらも同様に伊豆箱根バスを利用し、約20分・470円でアクセスできます。
桃源台はロープウェイ方面、箱根町は海賊船の発着地となるため、行きたいルートに応じて使い分けるのがオススメです。
桃源台 → 大涌谷(箱根ロープウェイ)


桃源台に到着すると、そのまま箱根ロープウェイに乗り換えることができます。
ここからは大涌谷へ向かう、箱根観光の王道ルートに入ります。
ロープウェイは箱根フリーパスの対象区間のため、ここからは追加料金を気にせず移動できます。
これまで比較的落ち着いたエリアを移動してきましたが、この先は景色の変化も大きく、箱根らしいダイナミックな風景を楽しめる区間です。
ロープウェイは海賊船の到着タイミングに合わせて利用客が一気に増えるため、時間帯によっては混雑することもあります。ただし、このルートであれば比較的スムーズに合流できるのもポイントです。



私はタイミングが悪く、20分程度並びました
大涌谷・箱根ジオミュージアム


箱根観光を代表するスポットといえば、大涌谷です。
噴煙が立ち込める山肌に、赤茶けた地面と立ち枯れた木々。あたり一面に広がる硫黄の匂いも相まって、火山の活動を間近で感じられる独特の景観が広がっています。
実際に訪れてみると、写真以上に迫力があり、「箱根に来た」と実感できる場所でした。


そんな大涌谷をより深く知りたい方におすすめなのが、箱根ジオミュージアムです。
大涌谷の温泉供給に使われている「蒸気造成温泉」の仕組みや、箱根火山の成り立ち、地すべり対策などが分かりやすく解説されており、観光だけでは見えにくい背景を知ることができます。
展示を見てから外を歩くと、目の前の景色の見え方が変わるのも面白いポイントです。
公式情報は以下の通りです。
15時を回ると、強羅や箱根湯本方面へ戻る人が増えてくるため、今回は長時間の滞在はせずに早めに移動することにしました。
大涌谷は景観そのものが見どころのため、ロープウェイからの眺望と現地の雰囲気を体感するだけでも十分に楽しめるスポットです。
一方で、時間に余裕がある場合は黒たまごの購入や、展望エリア「ちきゅうの谷」からの景色をゆっくり楽しむのもおすすめです。
公式情報は以下の通りです。
大涌谷 → 強羅 → 箱根登山鉄道(帰路)
早めに移動を始めたこともあり、大涌谷からのロープウェイは待ち時間10分程度で乗ることができました。
15時以降は強羅・箱根湯本方面へ戻る人が増える時間帯ですが、この時間帯でも大きな待ち時間なく移動できたのは、このルートのメリットの一つです。
ロープウェイからケーブルカーを乗り継ぎ、強羅駅へ向かいます。乗り換えはスムーズで、初めてでも迷うことはありませんでした。


写真:箱根登山鉄道100系 2028年1月に完全引退する前に写真に収めることが出来ました。
強羅からは箱根登山鉄道で箱根湯本へ向かいます。時間帯によっては混雑することもありますが、今回は座って移動することができ、車窓からの景色もゆっくり楽しめました。
大涌谷から箱根湯本までは、乗り継ぎを含めて約1時間30分程で箱根湯本駅に到着します。
このルートで分かったこと(メリット・デメリット)
従来のゴールデンコースとは逆方向に進み、さらに箱根湯本を経由しない「三島発・超逆回りコース」を実際に回ってみて分かったポイントをまとめます。
メリット(混雑回避・効率)
このルートの最大のメリットは、芦ノ湖周辺を早い時間帯に回れる点です。
観光の中心となる芦ノ湖エリアを午前中に回れるため、混雑を避けながら快適に移動できます。
実際に桃源台ではロープウェイの待ち時間が発生したものの、全体としては大きな滞りなくスムーズに回ることができました。
一般的なゴールデンコースでは、強羅駅のケーブルカーや早雲山駅のロープウェイで待ち時間が発生しやすく、同じ時間帯でもこちらのルートの方が効率よく回れる可能性があります。
デメリット(本数・制約)
一方で、三島駅からのバス本数が少ない点は大きな制約です。
運行は1時間に1本のため、乗り遅れると次の便まで待つ必要があり、行程全体に影響が出やすくなります。
また、芦ノ湖側から観光を始めるルートのため、箱根湯本や強羅周辺をメインに回りたい場合は、訪問時間が後半にずれ込む点にも注意が必要です。
なぜこのルートが有効か
箱根観光で避けて通れないのが「混雑」です。
特に箱根湯本周辺は観光の起点となるため、多くの人が集中しやすいエリアとなっています。
そこで着目したのが、箱根湯本を経由しない「三島発・超逆回りコース」です。
なぜ箱根が混雑しやすいのか、その構造から整理していきます。
箱根ゴールデンコースはなぜ混雑するのか
箱根観光の定番である「箱根ゴールデンコース」は、複数の乗り物を乗り継ぎながら主要スポットを一周できる、よく設計されたルートです。(参考:箱根ゴールデンコース ※公式サイト)
一方で、このルートは構造的に混雑しやすい特徴があります。
箱根登山電車 → ケーブルカー → ロープウェイと進むにつれて、輸送力が徐々に小さくなるため、人が滞留しやすくなるためです。
さらに強羅周辺では宿泊客と日帰り客が合流し、混雑が集中しやすくなります。
逆回りでも混雑が避けきれない理由
混雑対策として、公式サイトでは、先にバスで箱根町・元箱根方面へ移動し、そこから逆方向に回る「逆回りルート」が提案されています。(参考:逆回りルート ※公式サイト)
しかし、起点が箱根湯本である点は変わりません。
そのため、駅やバス乗り場の混雑、道路渋滞といった問題を完全に避けることは難しいのが実情です。
特に箱根登山バスK路線(箱根旧街道線)はバス停が多くのに加え、道が狭く渋滞が発生しやすい路線です。
三島発ルートが有効な理由(箱根湯本を使わないという発想)
箱根観光の混雑は、箱根湯本を起点とする構造に原因があります。
であれば、箱根湯本を使わないルートなら混雑を避けられるのでは? と考えました。
実際、箱根フリーパスの対象エリアを見ると、箱根湯本以外にも複数の入口からアクセスできる構造になっています。
(参考:箱根フリーパスの路線図 ※公式サイト)
小田原・御殿場・三島など、いくつかの起点が存在しますが、その中でも混雑回避の観点で有効なのが三島です。



フリーパスは本来、小田急線からの利用を前提に設計されていますが、
JR側からのアクセスとも組み合わせることが可能です
三島という起点とそのメリット
三島は東海道新幹線・JR東海道本線が通る交通の要所であり、箱根の南東側、芦ノ湖に近い位置にあります。
この位置関係により、三島から箱根に入ると
- 箱根湯本を経由しない
- 芦ノ湖エリアから観光をスタートできる
- 観光の流れを逆側から組み立てられる
といった特徴があります。特に大きいのは、混雑の起点となる箱根湯本を回避できる点です。
三島から入る場合、この主流ルートとは異なる動線になるため、混雑のピークとぶつかりにくい構造になります。
また、芦ノ湖エリアから観光を開始することで、箱根神社や海賊船といった主要スポットをスムーズに巡ることができ、その後ロープウェイや強羅方面へと自然につなげることができます。
このように三島は、単なる“別ルート”ではなく、箱根観光の組み立て方そのものを変える起点と言えます。
まとめ|箱根を効率よく回るなら三島ルートも有力
三島発・超逆回りコースは、混雑を避けて箱根を効率よく回りたい方にオススメのルートです。
特に芦ノ湖周辺を中心に観光したい方や、限られた時間で快適に回りたい方には相性の良いルートと言えます。
一方で、箱根湯本や強羅周辺をメインに観光したい場合や、交通の本数を重視したい場合には、やや不向きな面もあります。
制約はあるものの、混雑を避けて回れる点で満足度の高いルートでした。
混雑が気になる方は、一度このルートも選択肢として検討してみてください。

