東海道・山陽・九州新幹線をネット予約する際、「スマートEX」と「エクスプレス予約」のどちらを使うべきか迷う人は多いのではないでしょうか。
スマートEXは年会費無料で手軽に使える一方、エクスプレス予約は年会費1,100円(税込)がかかるため、
・本当に元が取れるの?
・結局どっちが安い?
・出張や旅行ならどちらが便利?
と悩みやすいサービスでもあります。
この記事では、年10回以上東海道新幹線を利用している筆者が、両者の違いやメリット・デメリットを比較しながら、どんな人にどちらが向いているかを、がわかりやすく解説します。
結論(最初に知りたい人向けまとめ)
以下のような利用スタイルに当てはまる方は、それぞれのサービスが向いています。
- 自由席の利用が多い→エクスプレス予約
- 出張などで年に数回以上新幹線に乗る→エクスプレス予約
- 計画的に予約して早割をメインに利用する→スマートEX
- すぐに登録して今すぐ利用したい→スマートEX
これらの結論をもとに解説を進めていきます。
スマートEXとエクスプレス予約ってどんなサービス?
スマートEXとエクスプレス予約の共通点は、いずれも インターネット予約 × チケットレス乗車 を利用できるサービスという点です。
チケットレス乗車方法
窓口や券売機に並ぶことなく切符を購入でき、座席指定もオンラインで完結します。チケットレス乗車で乗車するには以下の2つの方法があります。
交通系ICカードを登録して自動改札にタッチ
(Suica/TOICA/ICOCAなど全国相互利用ICに対応)
Apple Pay、Google Payに登録したSuicaやモバイルSuicaも交通系ICとして登録可能。
オンラインで予約した後に、乗車用ICカードとして交通系ICを指定しておくと、その交通系ICを自動改札にタッチすることで乗車できます。
モバイルSuicaも乗車用ICとして登録出来るので、スマホ1台で完結することが出来ます。
スマートフォンに表示したQRコードを改札にかざして乗車
スマホにICカード機能がない端末もあります。ICカード機能のない端末であれば、QRコードを改札にかざして、乗車することが出来ます。ただし、ICカード機能のある端末でQRコードを利用するのはオススメしません。
なぜなら、QRコードを読み取る前にスマホのICカードが先に反応してしまい、改札を通過出来なくなるからです。

実際に交通系ICの指定を忘れて、QRコードで改札を通過しようとしたら、この事故が起きました…
スマートEX・エクスプレス予約はどちらも「EX早特」が利用可能
スマートEXとエクスプレス予約は、どちらも「EX早特」に対応しています。有料サービスのエクスプレス予約の方が安いことはなく、両者で金額の違いはありません。
ここでは、主要なEX早特の違いと、利用時の注意点を整理します
EX早特商品一覧
表 早特商品一覧表
| 商品名 | 商品内容 | 備考 |
|---|---|---|
| EX早特1 (乗車日の前日まで) | ひかり・こだまの普通自由席の割引 | 東海道新幹線専用商品。山陽・九州新幹線は対象外 |
| EX早特3 (乗車日の3日前まで) | 「のぞみ」「ひかり」「こだま」「みずほ」「さくら」「つばめ」のグリーン車の割引 | 東海道・山陽・九州新幹線の全てが対象 |
| EX早特7 (乗車日の7日前まで) | 「のぞみ」「ひかり」「こだま」「みずほ」「さくら」「つばめ」の普通指定席の割引 | 東京~新大阪は「ひかり」「こだま」のみが対象。「のぞみ」は岡山駅以西(岡山〜博多間)で適用 |
| EX早特21 (乗車日の21日前まで) | 「のぞみ」の普通指定席の割引 | 東海道・山陽新幹線対象の商品。九州新幹線は対象外 |
| EXファミリー早特7 | 2名以上同時に予約する場合に適用。「ひかり」「こだま」の普通指定席の割引 | 東海道新幹線専用商品。ファミリーとあるが2名以上であればだれでも利用可 |
おそらく、需要があるのはEX早特7とEX早特21の2つだと思いますので、それぞれの特徴とエクスプレス予約との料金差を比較します。
EX早特7の特徴
乗車日7日前(23:30)までの予約で、普通車指定席がお得になります。まず、EX早特7は「2種類」に分かれている点に注意が必要です。
EX早特7自体は1つの商品名ですが、実際には
- 「のぞみ・みずほ・さくら・つばめ用」
- 「ひかり・こだま用」
の2種類が設定されています。
同じ「EX早特7」でも、利用区間によって乗車できる列車が異なるため、少し分かりにくい商品となっています。
①EX早特7(ひかり・こだま用)
「ひかり・こだま用」は、東海道新幹線区間(東京〜新大阪)向けに設定されている商品です。
以下に、東京駅から新大阪方面へ向かう場合の、エクスプレス予約(通常の指定席)とEX早特7の比較表を掲載します。
表 東京駅からのエクスプレス予約(指定席)とEX早得7の比較表
| 駅 | 静岡 | 浜松 | 名古屋 | 京都 | 新大阪 |
|---|---|---|---|---|---|
| エクスプレス予約 | 6,160円 | 8,070円 | 10,880円 | 13,680円 | 14,230円 |
| EX早特7 (ひかり・こだま) | 5,940円 | 7,850円 | 9,900円 | 11,940円 | 12,490円 |
| 価格差 | 220円 | 220円 | 980円 | 1,740円 | 1,740円 |
なお、EX早特7は全区間で利用できる訳ではありません。
例えば、東京駅発の場合は三島から西が対象で、小田原・熱海は対象外です。また、三島発の場合も、静岡・浜松方面は対象外で、名古屋から西が対象となります。
このように、近距離利用では対象外となるケースが多いため、利用前に対象区間を確認するのがおすすめです。
詳しい対象区間については、公式サイトをご確認ください。
②EX早特7(のぞみ・みずほ・さくら・つばめ用)
東京駅発の「のぞみ」の場合、岡山駅より西(岡山〜博多間)が割引対象で、九州・山陽新幹線新幹線の「みずほ・さくら・つばめ」は、小倉から西が対象です。
こちらは、長距離利用の割引となっています。こちらも対象外となるケースが多いため、利用前に対象区間を確認するのがおすすめです。
早特7は、スマートEXとエクスプレス予約のどちらでも購入可能なので、早めに予定を立てられる方は、スマートEXで早特を使う方が年会費がない分、割安に利用出来ます。
EX早特21の特徴
乗車日21日前(23:30)までの予約で、「のぞみ」・「みずほ」・「さくら」・「つばめ」の普通車指定席がお得になります。なお、「のぞみ」の場合、東京~博多区間の乗り継ぎは割引対象外です。
以下に、東京駅から新大阪方面へ向かう場合の、エクスプレス予約(通常の指定席)とEX早特21の比較表を掲載します。
表 東京駅からのエクスプレス予約(指定席)とEX早得21の比較表
| 駅 | 静岡 | 浜松 | 名古屋 | 京都 | 新大阪 |
|---|---|---|---|---|---|
| エクスプレス予約 | 6,160円 | 8,070円 | 10,880円 | 13,680円 | 14,230円 |
| EX早特21 | ー | ー | 10,370円 | 12,430円 | 12,980円 |
| 価格差 | ー | ー | 510円 | 1,250円 | 1,250円 |
2026年3月13日より山陽・九州新幹線(新大阪~鹿児島中央)区間が追加されました。区間の追加により、博多駅に限り乗り継ぎでも割引対象となりました。
博多駅から乗り継ぎをする場合、山陽新幹線区間では「のぞみ」「みずほ」「さくら」の普通車指定席、九州新幹線区間では、「みずほ」「さくら」「つばめ」の普通車指定席(「つばめ」のみ普通車自由席も利用可能)が、EX早特21の対象です。
乗り継ぎをしない場合は、新大阪~鹿児島中央の区間で、「みずほ」「さくら」の普通車指定席が、EX早特21の対象です。
まとめ
EX早特7とEX早特21をエクスプレス予約の価格と比べると、早特の方が安く利用できます。
EX早特7とEX早特21を比較すると、「ひかり」・「こだま」になりますが、東海道新幹線区間であれば、EX早特7の方が安く利用できるので、時間に余裕を持てる方は「ひかり」・「こだま」の利用をオススメします。
EX早特21もエクスプレス予約より安く利用できますので、21日前とかなり早めに予定を立てられる方はスマートEXの方がお得です。
できなくなること・注意すべき違い
スマートEXかエクスプレス予約で切符を購入すると、特定都区市内制度(都区内・市内切符)を利用できません。
特定都区市内制度とは、指定範囲内であれば、JR在来線の片道交通費が無料になる切符です。例えば、東京駅から赤羽駅まで通常230円かかりますが、都区内切符が適用されれば追加料金なしで乗車できます。
一方、スマートEXやエクスプレス予約ではこの恩恵を受けられないため、逆に損をするケースもあります。スマートEXの場合、割引額200円となるので、この例だと30円損することになります。
ただ、都区内切符等は意外と使い勝手が悪く、あまりデメリットとは言わなくてもいいです。
ただし、都区内・市内切符は意外と使い勝手が悪く、私鉄の利用はできず、範囲外に出た場合は乗り越し精算が必要です。近年は精算機が少なく、混雑や時間のロスにつながることもあるため、大きなデメリットとまでは言えないかもしれません。
最近では乗り越し精算機は台数が少なく、並んで余計に時間がかかることもあります。そして、意外と片道200円以内で行ける範囲は意外と広いです。



東京駅から200円を超える範囲を調べていたら、池袋駅でトントンって感じです
また、両サービスとも交通系ICカード(Suica・TOICA・ICOCAなど)との連携が前提で、紙のきっぷは基本的に発行しません。EX受取対応の券売機で紙のきっぷを発行することも可能ですが、場所を探す手間や発券操作の手間を考えると交通系ICカードに指定が便利です。
スマートEXのメリット・デメリット
メリット
- 年会費無料
- 汎用クレジットカードで登録可能
- 登録してすぐに利用出来る
年会費無料で手持ちのクレジットカードを使ってすぐに利用できるのが大きな魅力です。これで早割も利用できるため、計画的に利用できる方やライトユーザーにはスマートEXで十分と言えます。
デメリット
- 割引額が小さい(指定席またはグリーンの場合、割引額200円の固定)
- 自由席の場合、割引はない
- e特急券が使えない
指定席またはグリーンを利用した場合は、通常の紙のきっぷ(乗車券+特急券)の合計金額から200円割引されますが、自由席を選んだ場合は割引が一切ありません。そのため、自由席中心の利用や特定都区市内制度(都区内・市内切符)が適用される駅では損をしてしまうケースもあります。
また、スマートEXでは「e特急券」は利用できません。e特急券とは、特急券のみをオンラインで購入し、券売機で紙のきっぷを発行できる商品です。
あまり一般的ではないものの、往復割引や在来線との乗継を利用する場合などに有利になることもあるため、こだわりのある人は注意が必要です。
エクスプレス予約のメリット・デメリット
メリット
- 自由席割引がある
- 割引額が大きい
- e特急券を購入できる
エクスプレス予約には、自由席の割引があります。例えば、東京~名古屋の通常期の自由席料金は10,560円ですが、エクスプレス予約では10,310円と250円安くなります。
また、指定席でも割引額が大きく、通常11,300円に対して10,880円と、420円の割引が適用されます(スマートEXと比べると220円安い設定です)。



少し補足すると、EX早特1に東京~名古屋の設定はありません。こうした早割商品の利用可否も区間によって異なります
デメリット
- 年会費1,100円(税込)がかかる(※身体障害者手帳を所有する方は年会費無料で入会可)
- 利用出来るまでに時間がかかる
- 対応クレジットカードが限られる
エクスプレス予約は入会申し込みから「EX予約専用ICカード」を受け取るまで、エクスプレス予約の会員登録が出来ません。
入会申し込みから2~3週間程度かかります。この期間で早割を逃してしまうこともあるかと思いますので、早割を利用したい方はスマートEXの利用がオススメです。
エクスプレス予約を登録するには、特定のクレジットカードが必要です。これには、JR東海エクスプレス・カード、JR西日本J-WEST、JR九州JQ CARDエクスプレスなどのJR系のクレジットに入会するか、エキスプレス特約を付与できるクレジットカードを所有している必要があります。
詳細は以下のページをご覧ください(別タブで開きます)。



利用可能なクレカは銀行系かJR系が多いです
エクスプレス予約に登録出来るオススメクレジットカードについては、スマートEX・エクスプレス予約に登録するクレジットカードは何がオススメ?」という関連記事でより詳しく紹介していますので、気になる方はそちらもぜひご覧ください。


まとめ
スマートEXとエクスプレス予約、どちらにもメリットとデメリットがあります。大切なのは「自分の使い方」と「乗車頻度」に合ったサービスを選ぶこと。
- 自由席の利用が中心または長距離・利用頻度が多いのなら年会費の元が取れるエクスプレス予約
- 年に数回の利用または早割を中心に利用するなら手軽なスマートEX
どちらかを選んで損をするのではなく、自分にとって「使いやすい」「続けられる」ものを選ぶのが、賢い選択です!
おまけ 「ぷらっとこだま」もチケットレスで使える!
スマートEXやエクスプレス予約に登録すると取得できる「EXサービスID」は、実は「ぷらっとこだま」の予約にも使えます。
ぷらっとこだまは、JR東海ツアーズが提供する格安のこだま限定旅行商品で、東京~名古屋・大阪などを安く移動したい人におすすめです。



1ドリンク引換券がついてくるのも何気に嬉しいです
以前は紙のチケットでしたが、現在は交通系ICカードやQRコードでのチケットレス乗車にも対応。 登録済みのEXサービスIDでログインして購入できるので、スマートEX・エクスプレス予約ユーザーにとっては選択肢の一つとして知っておくとお得です。
登録方法は以下のリンクを載せておきます(別タブで開きます)。
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