エクスプレス予約の年会費の元を取るには何回乗ればいい？【東海エリア編】　

※1992年3月14日～1997年11月29日の間、本当に存在していました。

東海道新幹線をお得に乗る方法として、スマートEXとエクスプレス予約の2つがあります。

その一つ、エクスプレス予約は年会費1,100円（税込）※が必要な有料サービスです。現状では「特定カード発行で年会費無料」という施策はほぼ見られません。
（※身体障害者手帳をお持ちの方は無料）

エクスプレス予約を検討するために公式サイトの「スマートEX」と「エクスプレス予約」のサービス比較を確認してみると、東京⇔新大阪の利用料金が提示されています。

※▲490円は、紙のきっぷ（指定席）と比べた割引額です

と思うかもしれませんが、元の金額が大きいほど割引額は大きく見えるもの。もしかすると、割引額が最も大きく見える区間で比較しているかもしれません。

東京に近い東海エリアからの利用ではエクスプレス予約は全然お得じゃないかもしれません。さらに言えば、年会費のかからないスマートEXとの差額を見ない限り、本当にお得なのかは判断できません。

そこで東海地方在住で、年10回以上エクスプレス予約を利用している私が本当にお得なのかについて解説します。

この記事では、主に東京駅から東海エリア（三島から米原）でのエクスプレス予約の利用を対象に年会費の元を取る目安を検証しています。

なお、エクスプレス予約についてお得なのかを全体的にまとめて、東海道新幹線の主要駅の検証についての記事も公開しています。エクスプレス予約のサービスについても気になる方はぜひご覧ください。

以降は両者のサービスはどちらも「EX」がついており非常にややこしいので、以降は「スマート予約」と「エクスプレス予約」と呼称します。

公式サイト内では、エクスプレス予約を「EX予約」と書いているところもあり、表記が統一されておらず非常にややこしいので注意が必要です。

結論①　自由席であれば多くて6回、最短2回で元を取れる

表 東京駅からの自由席料金の比較表

駅	三島	新富士	静岡	掛川	浜松	豊橋	三河安城	名古屋	岐阜羽島	米原
スマート予約	4,070円	5,170円	5,940円	7,470円	7,910円	8,570円	9,900円	10,560円	10,780円	12,100円
エクスプレス予約	3,870円	4,970円	5,740円	7,270円	7,710円	8,370円	9,650円	10,310円	10,530円	11,430円
価格差※	200円	200円	200円	200円	200円	200円	250円	250円	250円	670円
回数	6	6	6	6	6	6	5	5	5	2

※価格差はスマート予約との差

上記の表は東京駅からの価格となります。

自由席に乗車した場合、スマート予約は紙の切符と同額ですが、エクスプレス予約は割引となります。つまり、

紙の切符との差額 ＝ スマートEXの差額　になります。

米原駅が2回という結論になったのは驚きです。名古屋駅は、始発のこだまが運行しているためこれを狙って自由席を利用すれば、往復＋片道で元を取れます。

静岡県内はこだま・ひかりの利用になります。ひかりの自由席車両は1～5両に計5両、こだまは1～6と15～16両の計8両と自由席が多く運行されています。

特にこだまは自由席が多いので、自由席の利用を中心にすれば3往復で元を取れます。

ここでは多くは語りませんが、スマート予約で自由席を取ってしまうと、都区内切符や市内切符などが付かない分、損することもあるので注意です。以下の関連記事でより詳しく紹介していますので、気になる方はそちらもぜひご覧ください。

結論②　指定席であれば多くて16回、最短5回で元を取れる

表　東京駅からの指定席料金の比較表

駅	三島	新富士	静岡	掛川	浜松	豊橋	三河安城	名古屋	岐阜羽島	米原
スマート予約	4,400円	5,500円	6,270円	7,800円	8,240円	8,900円	10,230円	11,100円	11,100円	12,430円
エクスプレス予約	3,870円	4,970円	5,740円	7,270円	7,710円	8,370円	9,650円	10,880円	10,930円	12,180円
価格差※	70円	110円	110円	170円	170円	130円	220円	220円	180円	250円
回数	16	10	10	7	7	9	5	5	7	5

※価格差はスマート予約との差

上記の表は東京駅からの価格となります。

指定席の場合、スマート予約はどこでも紙の切符から定額200円割引となります。つまりエクスプレス予約と紙の切符との価格差を算出するには、価格差に+200円となります。例えば、価格差200円であれば、紙の切符との差は400円です。

エクスプレス予約はスマート予約よりは安くなっていますが、差はあまりなく全体的に自由席と比べて指定席は元を取るのが難しくなります。

のぞみが停車する名古屋は両者とも5回となっているので、名古屋の前後で振り分けている感じがします。

三島駅の16回は8往復となるので、あまり現実的ではなく自由席の利用が想定されているものと思われます。

計算条件とエリアについて

東海エリアとは具体的にどの駅を指すのかは、「EX サービス運賃ナビ」が指定している東海エリアを対象としました。

利用区間は東京駅からの比較となります。指定席の場合、時期によって料金が変動するので通常期の金額での比較となります。

自由席と指定席の同じ条件で何回乗れば、エクスプレス予約の年会費を回収できるかを計算します。式に表すと以下の通りになります。スマート予約との価格差p、回数tとしています。

pt＞＝1100

t >= 1100/p

p:スマート予約とエクスプレス予約の価格差、t：回数

簡単な例だとスマート予約は10,500円　エクスプレス予約が10,000円だとすれば、価格差pは10,500-10,000=500　になります。

1,100を500で割ると2.2になりますが、回数tは整数なので3回となります。つまり、往復＋片道で回収できます。

まとめ

東海エリアから東京方面に向かう方に向けて、「エクスプレス予約の年会費の元を取るには何回乗ればいいか？」をまとめました。

名古屋駅からの利用であれば、自由席でも指定席でも年5回の乗車で年会費の元が取れる計算になります。年に3回以上利用する予定がある方は、エクスプレス予約の入会を検討してみる価値があります。

自由席を利用する機会が多い方はエクスプレス予約の方が有利。指定席の利用が中心ならばスマート予約が有利です。ここでは書きませんでしたがどちらも早割やぷらっとこだまを賢く利用するのであれば、スマート予約でも料金の差はないので、スマート予約をオススメします。

関連記事

「スマートEXとエクスプレス予約、結局どっちがお得なの？」と迷っている方は、以下の関連記事もあわせてご覧ください。両サービスの違いや注意点、向いている利用スタイルについて、わかりやすく解説しています。